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髪をいじり続けて箸が持てなくなった奇妙な症状の謎を追う|斜角筋症候群の真相

  • 2 日前
  • 読了時間: 3分

更新日:1 日前

心配そうに顔を押さえる女性のイラスト。髪の毛の違和感やストレスで不安を抱えている様子を表現した画像
髪をいじり続けたことから始まった不可解な症状の連鎖と、斜角筋症候群にたどり着くまでの臨床推論

◆「縮れ毛矯正アイロンをかけたのが事の始まり」

半年前 縮毛矯正をしてもらった日から、髪の毛が気になって、常に髪に手が行くようになった。すると、耳のまわりがチクチクしたので掻きすぎたら湿疹ができてくさになった。 そんなことを1ヶ月続けたら両腕の付け根がだるくなり、ビリビリする感覚が常にある。 指も腫れて指輪を外した。と言って50代の女性が来院しました。


話しはまだまだ続き、

・マッサージすると楽だが、腕を使うとすぐつらくなる

・一週間前から右腕がけいれんして、箸が持てなくなり、今はフォークで食べてる

いったい何が起きているんだ?と首をかしげました。


◆ 訴えに対する疑問:なぜそこまで髪を触るのか?

すべての症状は、髪の毛をいじりすぎたために起きているのに、なぜこの人はそれを続けているのだろうと疑問に思いました。

そこで、少し踏み込んだ質問をしてみました。

「最近、何か心配事やショックな出来事はありませんでしたか」


すると語られたのは、 家族の死と大病を患った愛犬のことでした。

毛先が気になるという割には身なりも髪型もきちんと整えられ、 几帳面な性格だと推察でき、毛先への執着が起きた背景が腑に落ちました。


◆ 斜角筋という“容疑者”にたどり着く

腕の付け根のビリビリ感、指の腫れ。 これは血流障害で説明がつきます。

では、どの筋肉が血管を圧迫してるのか。

髪をいじる姿勢を思い浮かべながら、私は首の前側―― 斜角筋に触れてみました。

すると、

「あ、それです。腕がピリピリします」

と患者さんが訴え、斜角筋が症状を引き起こす犯人だったとわかりました。


◆ 腕の痙攣と箸が持てない症状の謎

残るは腕の痙攣と箸が持てない理由です。

痙攣と言われるとおおごとに聞こえますが、斜角筋の緊張で神経が刺激されると、筋肉が勝手にピクピク動くことはよく見られます。指が腫れたという表現が正確なら指に何らかの炎症が起きてることになるのですが、その様子はなかったので、これはむくみと理解してよいようです。ただ、こうした大げさな表現になっている点から、心理的にパニックを起こして混乱していたことがうかがえました。

不安が強いほど、筋緊張は高まり、症状は増幅される。 まさに悪循環の渦の中にいたのです。


◆ 治療と説明で、迷路から抜け出す

私は斜角筋に鍼を行い、全身の緊張をゆるめました。 同時に、病態の仕組みを丁寧に説明し、 「あなたの身体に何が起きているのか」を理解してもらいました。

すると――

翌日には手の腫れが引き、 髪を触るクセも自然と減り、 症状はスムーズに消えていきました。

医学的に奇妙な症状の連鎖も、丁寧に臨床推論を重ねていくと、謎が解け、解決の糸口が見えてきます。鍼灸界でよくみられる、○○理論や、△△流儀といった一元的な対処法はこうした複雑系の症例には役に立ちません。身体、生活、心理それぞれの視点から問題を分析し、対処法を導き出す作業がどうしても必要になります。

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