波形枕が原因だった首の痛み ― 枕の高さが頚椎に与える影響
- 14 時間前
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1. 整形で治療しても悪化する頚痛
60代の男性です。朝起きた際に頚と肩が強く痛み、動かせない状態になりました。
整形外科で「頚椎5番と6番の間が狭い」と診断され、薬と電気治療を受けましたが改善しませんでした。
咳や深呼吸でも両脇に痛みが走るようになり、当院に来院されました。
2. 朝起きるときが辛いのなら・・・枕?
動きを診ると、右を向くことができず、上を向くのも困難な状態でした。
横になっていると楽ですが、朝起きるときが最も辛いとのことでした。
朝起きるときが辛いとなると、寝ている間に何か負担がかかっているということになるので、どんな枕を使っているかたずねると、首が当たるところが高く盛り上がった波形枕でした。
「正常な脊椎のカーブを保つ」という謳い文句で、大人気の波型枕ですが、来院者で頚の痛みを訴える人の大半がこのタイプの枕を使っています。
なぜ、正常なカーブを保つのに、頚の痛みが出るのかは推察の域を出ませんが、おそらく、必要以上に押し上げているのではないかと思います。わざわざ支える必要はないということなのでしょう。
3.痛みの出ない の高さを探す
治療室でバスタオルを畳んで高さを調整し、痛みを感じない枕の高さを探しました。
仰向けと横寝それぞれに合わせた高さを設定し、波形枕の使用は中止していただきました。
4. 10日で痛みが改善-鍼灸治療の経過
治療は、頚の圧痛部位に鍼を施し、1週間で頚の可動域が改善しました。10日後には強い痛みが消失しました。
5. 考察:健康寝具が必ずしも良いとは限らない
波型枕だけでなく、いわゆる健康寝具と呼ばれる商品は沢山ありますが、意外とそれによるトラブルは少なくありません。
私から見ると、限られた指標で商品を作るので、複雑な人の睡眠に柔軟に対応できないからだろうと思っています。
例えば寝ているときの体にかかる圧を分散するというコンセプトのマットがありますが、人のひな型をとったような形になるのがあり、寝返りを打つのに窮屈です。
人は何回も寝返りを打ちながら体にかかる圧を分散して寝るのが普通なので、一晩中じっと動かないで寝ているわけではありません。
また逆に、硬い布団が健康に良いという人もいますが、痩せた人が硬い布団に寝ると当然身体は痛くなります。その人の体に合った硬さというものがあるのです。
「理論上良いはずだ」と決め込まずに、実際自分で使ってみて選ぶのが大事かなと思います。
マットの硬さも、「硬いのがいい、波形枕は一見「首を支える」ように見えますが、頚椎の自然な湾曲を超えて支えると逆に筋緊張を生じます。特に高齢者では頚椎間の狭小化が進んでいるため、枕の高さが数センチ違うだけで痛みを誘発することがあります。正しい枕の高さを見つけることが、頚椎の健康維持にとって非常に重要です。
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