突発性難聴は鍼灸で回復を後押しできるのか|発症12日目と6週目の2症例から見る改善のポイント
- 4月6日
- 読了時間: 4分

突発性難聴は、音を伝える神経に突然炎症が起こる病気で、寝不足、疲労、ストレスの影響を強く受けます。なぜそうなるのかまだはっきり分かっていません。発症したらできるだけ早くステロイドを投与して神経の炎症を抑える必要がありますが、すぐに治療を開始しても、聴力が元に戻るのは3分の1で、全く回復しないのも3分の1と言われています。
ここではすでに医療機関の治療を受けたうえで来院した、発症12日目と発症6週目症例を紹介します。もしこの疾患に襲われた時の参考にしてください。
発症12日目の突発性難聴40代 女性
12日前に突然右の耳が塞がった感じがしてゴーッと言う耳鳴りがした。2日後に耳鼻科を受診し、突発性難聴と診断された。受診した日は聴力は大丈夫だったのに、その二日後には聞こえが悪くなりその後徐々に聞こえは回復しているがまだ元には戻っていないし、耳鳴りは治っていないので鍼灸治療を希望して受診されました。
鍼灸によるアプローチ
中頚神経節刺と呼ばれる特殊な方法と、耳の周囲のお灸、さらに疲労を回復し、自律神経を整える治療を施しました。
回復の経過
2回目の治療の後には耳が塞がった感じが取れ、
3回目にいらしたときには静かにすれば、耳鳴りが聞こえる程度に減っていました。
この時点での聴力はまだ改善していませんでしたが、
4回目の治療の時には耳鳴りも、耳が塞がった感じもなくなっていました。
6回目には聴力も回復し耳鼻科でほぼ完治と言われ鍼灸治療も終了にしました。
ここまでで、発症から2か月とちょっとかかりました。
耳鼻科医からは、この症例は鍼灸をしなくても同じ結果になったと言われるかもしれません。しかし、次の症例を読むと少し印象が変わると思います。
発症6週間目:停滞期から改善へ向かった20代男性

6週間前に朝起きたら右耳の聞こえが悪くなっていた。2日後耳鼻科を受診し突発性難聴と診断されステロイド剤を4日間飲んだものの良くならず、入院してステロイドと血管拡張剤の持続点滴を日間受けた。現在はビタミン剤を飲んで月に1回聴力検査を受け、中程度の難聴と言われてる。
右耳にプーンという耳鳴りと詰まった感じがある。疲れると耳鳴りが強まり、以前より頚肩の凝りがひどい。と言って鍼灸治療にみえました。
身体の状態
右の首の筋肉(胸鎖乳突筋)が張っていて、押すと耳鳴りが強くなるポイントが多く見られました。逆に耳の周囲にあるツボを押すと耳鳴りが小さくなるようでした。足の冷えが強く、突然に襲われた病気に対する不安が身体にも現れていました。
鍼灸のアプローチと回復の経過
自律神経のバランスを整え、血流を改善するように、お灸を中心にした治療をしたところ、治療直後から耳のふさがった感じが減り肩こりも楽になりました。そこで自宅でもお灸をすえてもらいながら治療を続けました。
4回目の治療からは交感神経節を刺激する鍼を加えました。
5週間の治療で聴力に改善が見られ、耳鳴りが気にならなくなり、
9週間治療してさらに聴力の改善が見られ、軽度難聴になりました。
さらに2ヶ月治療を継続して耳鳴りはほとんど気にならなくなり、聞こえも良くなり治療を終了しました。
鍼灸が効いているサイン
どちらの症例も耳の塞がった感じが、鍼灸治療を加えて間もなく改善しています。これは、鼓膜の内と外の気圧を調整する管(耳管)の機能が改善したサインです。耳周囲の血流を変えたか、むくみを改善したためと思われます。
納得いく説明で不安を解消し、心身を整えるのが回復の鍵
お二人とも、現代医学の標準治療だけでは不安がぬぐえずにいる点に注目する必要があります。自分が受けている治療が最善なのかと疑ってしまい、鍼灸治療を求められました。
この不安が交感神経を緊張させ回復の足を引っ張ります。肩や首のコリが強く、足が冷えてるのがその兆候です。
私たちは、その不安と疑心を解消するために、必要な医学知識を提供し、主治医の見立てと治療が的を射たものであることを説明し、基本的な安心感を与えます。
さらに、これまでの経験から、鍼灸で期待できる回復の程度をお話して施術します。
少しでも治癒率を上げるために鍼灸は安全で有効な治療のオプションになります。
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