大雪で、町中の人の手がしびれたわけ
- 怜斗 遠藤
- 11月1日
- 読了時間: 1分

その冬は、記録的な大雪だった。
雪かきの負担で、からだを傷めた人が次々とやってきた。
最初は、女性が目立った。次に男の人達がやってきた。
そして冬も終わりそうな時期になって、
除雪のプロが、ひと冬中寝ずに雪と格闘してボロボロになった身体でやってきた。
とりわけ、手のしびれと痛みが目立った。
使いすぎて硬くなった筋肉が、神経や血管を締め付けて起こる痛みやしびれ
——絞扼(こうやく)による症状だ。
絞扼部位に鍼を打ち筋肉を解すと、すっと痛みが引き、痺れが治る。
治療精度を上げようと、改めて絞扼が起きやすい場所を調べ直した。
次々と解剖学的な弱点が見つかり、治りもグンとよくなった。
せっかくなので、学んだことと、臨床の記録をまとめて学会で発表した。
実技も合わせて披露したら、思いのほか好評だった。
これがのちに、ファシアリリースの学びにつながるとは、当時は思いもよらなかった。
大雪が、学びの糧になった冬だった。
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