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【伊吹もぐさの舞台裏】滋賀県・山正の工場見学で学んだ「もぐさ」ができるまでの伝統工程

  • 3 日前
  • 読了時間: 2分

灸道部の活動として、滋賀県長浜市にある「伊吹もぐさ製造本舗株式会社 山正」さんの工場を見学させていただきました。私たちが普段手にしている「もぐさ」が、どのような工程を経て作られているのか、その奥深い世界をご紹介します。


1. 収穫と徹底した乾燥工程

もぐさの原料は、初夏から秋(5月〜9月頃)にかけて収穫されたよもぎです。収穫後はまず天日干しを行い、じっくりと乾燥させて保管されます。

さらに、空気の乾燥する12月頃になると、加熱乾燥機にかけて水分を徹底的に飛ばし、石臼で挽きやすい「カラカラ」の状態へと仕上げます。この徹底した乾燥が、後の精製度を左右する重要なポイントとなります。


2. 「石臼」による細かな粉砕

もぐさの原料であるよもぎを粉砕するための伝統的な石臼が並ぶ山正の工場内
精製度を調整するために使い分けられる、歴史を感じる3種類の石臼

乾燥したよもぎは、次に**石臼(いしうす)**へと運ばれます。

工場内には目の粗さが異なる3種類の石臼があり、これらを使い分けることで、よもぎを段階的に粉砕していきます。この粉砕具合の調整が、仕上がりの質感に大きく影響します。


3. 「長通し」と「唐箕」による精製

粉砕されたよもぎを、「長通し」と「唐箕(とうみ)」という2種類のふるいにかけて精製します。

  • 長通し: 大きな茎や葉肉を取り除くためのふるい。

  • 唐箕(とうみ): 内部がドラム式洗濯機のような構造になっており、回転させながら風を当てます。重い不純物(葉の破片など)を外へ飛ばし、軽い「毛茸(もうじょう)」だけを抽出します。

よもぎの葉の裏にあるこの微細な白い毛を集めることで、私たちが知る「もぐさ」が完成するのです。

山正の工場に設置された、よもぎの毛茸を精製するための木製の唐箕(とうみ)
風の力で不純物を取り除き、純度の高い毛茸を取り出す「唐箕(とうみ)」

4. 精製度による使い分け

石臼にかける回数や唐箕の選別回数によって、もぐさの「精製度」が変わります。

精製度

特徴

主な用途

高い

混じりけがなく、手触りが柔らかい

直接灸(点灸):肌に直接のせるお灸

低い

茎などの混じりがあり、燃焼温度が高い

間接灸(棒灸・箱灸):肌から離して温めるお灸

伝統的な道具と職人の技によって、用途に合わせた最適なもぐさが生み出されていることを肌で感じる貴重な体験となりました。


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