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飲み込むだけでも痛い頚の激痛――石灰沈着性長頚筋腱炎の症例

  • kazzh14
  • 12月10日
  • 読了時間: 2分
緑の服を着た人物が両手で首を押さえ、痛みを感じている様子。首元には黄色の稲妻マークが描かれ、表情には苦しさと汗がにじんでいる

30代女性

2日前から頚が痛くて動かせず仕事が出来ない。じっとしててもズキズキして、ピーンと痛みが走る事もある。物を飲み込むのも痛い。整形外科でレントゲンを撮ってもらったら、前の方の骨がギザギザしてると言われ、薬を処方され、電気をかけたが良くならない。シップもアイシングも返って痛くなったので鍼で何とかして欲しいと来院されました。

 

 

若干熱っぽく、頚はほとんど動かせない状態で、首から肩にかけてどこを触っても酷く痛がり、どの筋肉もビンビンに突っ張っていました。これは単なる頸椎症や寝ちがいではありません。飲み込み痛があること、レントゲンで頚椎の前方にギザギザしたものが写っていることから、長頚筋(ちょうけいきん)に石灰が沈着したのだろうと推察しました。

 


長頸筋は頚椎の前面に張り付いている筋で、気管と食道の裏に位置するのでほとんど触れません。そこにカルシウム塩が沈着して炎症を起すと、急な後頸部痛、頸の運動制限、嚥下痛などを発症し、発熱することもあります。消炎鎮痛剤を飲んで安静にしていれば1~2週間で改善するとされていますが、詳し説明もないまま薬だけ渡されても、痛みが治る前にパニックを起してしまいます。

来院された時は炎症がピークのタイミングだったようで、ただならぬ痛がりかたでした。こんな時は先ず背中にお灸をすえてから頚の筋肉を手で優しくマッサージし、最後にごく浅い鍼で頚周囲の筋の緊張を緩め痛みを減らします。

病気の詳しい説明と、もうすぐ痛みのピークは過ぎることを話して安心させ治療を終えました。

三日後にいらした時には痛みは8割軽減して仕事にも行けてました。

 

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