小児鍼で夜泣きが治るわけ|夜泣き・カンシャク・疳の虫の背景と治療の極意(治療法開発のあゆみリライト版)
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小児鍼とは?|痛くない・泣かせない“撫でる鍼”の基本
小児鍼は、子どもの皮膚を「刺さない鍼」でやさしく撫でる治療法です。
痛みはなく、むしろ心地よい刺激で、夜泣き・癇癪・便秘など、
子どもの自律神経の乱れに幅広く対応できます。
しかし、ただ撫でれば良いわけではありません。
泣かせずに治療する技術と感性が必要です。
ここからは、私が小児鍼の大家から学んだ「泣かせない極意」と、
臨床と子育てを通して得たコツを紹介します。
泣かせない小児鍼の極意|谷岡先生から学んだ本質
「子どもを泣かせないで触れたら小児はりは一人前だ。今日見学した子が泣いたのはお前のせいだからな」
治療見学のあと、谷岡先生に突然そう叱られました。
私は「泣いていたからあやしただけです」と答えましたが、先生は首を振りました。
「違う。あの子は普段泣かない。お前が顔をのぞいたから泣いたんだ」
子どもは、大人の“視線”に敏感です。
警戒心の強い子に大人が近づけば、身構え、さらに近づけば泣く。
しかし、目を合わせずにそばを通る大人には泣かない。
つまり、
• 目を合わせない
• 間合いを詰めすぎない
• 気配だけで安心させる
これが「泣かせない小児鍼」の第一歩でした。
そして先生は、私の腕を小児鍼で撫でて見せました。
「これ以上強いと悪化する。ふわっと撫でるだけでいい」
泣かせないで、ふわっと撫でる。
これが極意のすべてでした。
夜泣きが治らない本当の理由|治りを邪魔する“環境要因”とは
夜泣き治療を始めると、一発で眠る子もいれば、なかなか良くならない子もいました。
ある日、改善しない子の母親に「何か変わったことは?」と尋ねると、
お父さんが大音量でジャズを聞かせてることが分かりました。
そこで、これを止めてもらうと、ピタリと夜泣きは止まりました。
他にも、
• 年寄りの大声
• 「いないいないばあ」や「高い高い」
• アトピーのかゆみ
• 鼻詰まり
こうしたことが夜泣きの原因になるとわかってきました。
泣き叫ぶ子を落ち着かせた実践例
ある日、全身で泣き叫び、床に頭を打ちつける2歳児が来院しました。
両親は途方に暮れています。
私は子どもを見ずに、積み木を並べ始めました。
両親にも手伝ってもらうと、子どもは泣き止み、積み木を蹴散らしました。
私は背を向けたまま積み木を並べ続け、
子どもが前に回り込んできたところで、顔を見ずに積み木を差し出しました。
子どもは「違う!」と言わんばかりに投げ捨て、また蹴散らす。
そこには 「自分の気持ちをわかってほしい」という抗議 がありました。
両親は乱暴な行動ばかり見ていましたが、
私は “心の叫び”を言語化してあげる必要がある と感じ、
母親にこう伝えました。
「この子が言いたいことを、想像して言い当ててみてください。
当たればうなずくし、違えば叩いてくるはずです。
そうやって、まだ自分の言いたいことを言葉にできない子どもの“言語化の手伝い”をするんです」
家に帰ってから母親がこれを実践すると、
子どもの泣き叫びは完全に止まり、
別人のように穏やかになりました。
子どもの泣き方でわかる“心のサイン”
泣き方にも原因を探るヒントがあります。
• 目を開けずに激しく泣く→ 夢でうなされた、日中の刺激が強すぎた
• 力なくめそめそ泣く→ どこか具合が悪い
• 手足が暖かくグズグズ泣く→ 眠たい
• 親を見てこぶしを握りしめて泣く→ 気持ちが伝わらず怒っている
科学的根拠|撫でる刺激が子どもの脳に与える影響
皮膚をやさしく撫でると、
オキシトシン(ハッピーホルモン) が分泌されます。
これにより、
• 脳の興奮が落ち着く
• ストレスが減る
• 不安がやわらぐ
といった効果が生まれます。
ただし、
• 安心できる相手
• 適切な距離感
• 心地よいタッチ
これらが揃わないと、効果は出ません。
小児鍼は一見おまじないのようですが、
科学と技術と感性が融合した治療法なのです。
まとめ|小児鍼は“技術+観察力+感性”で完成する
• 小児鍼は「泣かせない・撫でる」が基本
• 夜泣きは子どものSOSであることが多い
• 環境刺激や身体の不快感が原因になる
• 子どもの泣き方には“心のサイン”が現れる
• 撫でる刺激は科学的にも効果がある
• 子どもの気持ちを“言語化”してあげると落ち着く
小児鍼は、技術だけでは完成しません。
子どもの心を読み取り、寄り添う感性こそが極意です。
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